元メガベンチャーの新卒選考官が教えるメガベンに内定する学生エンジニアの特徴6選

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私は以前メガベンチャー企業の新卒採用面接官として、数多くの学生の面接を経験しました。数多くの候補者を見ていると、内定を獲得している学生には共通している特徴があることに気がつきました。

また、私の周りには新卒でメガベンチャーに入社した人がたくさんいて、その人たちにも共通している特徴があります。

この記事では、私の身の回りのメガベンチャーに新卒入社している人や、内定を獲得している学生の共通している特徴についてお伝えして、どのような人たちがメガベンチャーに入社しているのかをご紹介します。

1. 長期インターンで実務経験を積んでいる

長期インターンで実務経験を積んでいる学生の通過率は非常に高いです。

実際、私も大学生の頃に長期インターンで開発経験を積んでいましたが、新卒就活をした際は複数のメガベンチャーから内定をいただいていましたし、周囲のインターン仲間も就職活動に困っていた人はあまりいません。

長期インターンで実務経験を積むことで、技術力がつくのはもちろんのこと、面接映えする開発エピソードが働いているうちにたくさんできるので本当に面接に有利に働きます。

長期インターンをオススメする理由については「内定への近道:新卒メガベンチャーエンジニアを目指す学生のための長期インターンのススメ」という記事にかなり詳細に記載してあります。こちらをまだ読んでいない方は、ぜひご一読することを強くオススメします。これを知っているのと知らないのとでは、内定への距離が大きく変わります。

実務経験を積んでいないのであれば、少なくとも開発プロジェクト経験は積んでおいてください。ひととおり開発プロセスを体験しているのは前提になってきます。

2. 技術力が高い

メガベンチャーに内定している学生の多くは技術力が高いです。

中にはほぼ未経験で内定している人もいますが、それだけのポテンシャルを感じさせる能力がある人だけです。メガベンチャーの内定を目指すなら、素直に技術力を磨くことにフォーカスしましょう。

私が考える「技術力が高い」学生の定義は3つあります。

コンピュータサイエンス(CS)の基礎知識を押さえている

まず初めに CS の基礎知識を押さえていることです。

CS の基礎知識とは情報系の大学生が学校で学習するような内容を指しています。具体的には「データ構造とアルゴリズム」「オブジェクト指向などのデザインパターン」「ネットワーク」「OS」などです。

企業が学生に対してこれらの CS の基礎知識を押さえておいてほしい理由は2つあります。

理由1 未知の技術に対するキャッチアップ速度が速いから

CS の基礎知識を理解しているソフトウェアエンジニアはキャッチアップ速度が速く、技術力が伸びやすいです。

新しい技術の調査をしている時、未知の技術に出くわすと、その都度それらを調べることになりますよね。そしてまた新たな未知の技術が出てきて、結局、本来知りたかった技術の理解に至らないまま…。こんなループ経験、皆さんにもありませんか?

CS の基礎知識の理解は、他の高度なテーマや新しい技術への理解を深めるための基盤となります。

理由2 研修ですべてカバーするのが難しいから

メガベンチャーの多くは入社後に技術研修を行っています。この技術研修で CS の基礎知識を学習するプログラムが組まれている場合が多いですが、研修だけでは CS の基礎知識をカバーするのは難しいです。

ベースとしてメガベンチャーに新卒で入社するエンジニアは、CS の基礎知識は兼ね備えている場合が多いので、基礎の基礎部分は説明が飛ばされることが多いです。内定者の中にも、技術力が高いエンジニアと現時点ではそこまで高くないエンジニアが混在しているので全員が内容に満足できる研修は少ないと思います。

CS の基礎知識は就活前、あるいは入社前にある程度自分で学習をしておきましょう。

CS の基礎の中でもっとも優先して学習すべき内容は「データ構造とアルゴリズム」

面接までに CS の基礎知識すべての分野の学習はできないという方は、絶対に「データ構造とアルゴリズム」を優先して学習してください。

「データ構造とアルゴリズム」は CS の根幹をなすものです。適切な「データ構造とアルゴリズム」を使用することで、パフォーマンスが最適化されたり、大規模なサービスのスケーラビリティを確保できたり、質の高いソフトウェア開発ができるようになります。

また、メガベンチャーの多くは面接前や面接中にコーディングテストを課しています。コーディングテストは、候補者が基礎的な「データ構造とアルゴリズム」を理解して、使いこなせるかどうかを見極めるために行われています。面接前のコーディングテストを突破できなければ面接に参加すらできないので、優先度を上げて学習を進めるようにしましょう。

特定の技術分野に対する専門性が高い

次に、内定している技術力の高い学生は、特定の技術分野に対する専門性が高いです。

技術分野はなんでも良いですが、実務でもある程度通用するレベルまで専門性が高い学生は面接を高確率で突破します。

あなたの得意な分野を何か1つでも持っておくと、内定にグッと近くなります。ここでは、私が実際にこの学生専門性が高いなと感じた一例をあげておきます。

  • ソフトウェアテスト技法
  • 言語仕様
  • アーキテクチャ設計(クリーンアーキテクチャ、マイクロサービスアーキテクチャ etc)
  • パフォーマンスチューニング
  • 開発プロセス(アジャイル、スクラムなど)

技術の裏側を意識している(努力目標)

最後に、正直ここまでやっている学生はそんなに多くはないですが、技術の裏側を意識している人は強いです。

たとえば、あなたが作成したアプリケーションを公開するために、さまざまなクラウドサービスを利用すると思います。AWS, GCP, Azure, Heroku などさまざまなクラウドサービスがありますが、これらの簡単にデプロイできるサービスの裏側では、どんな技術をどうやって活用してその仕組みを実現しているのか考えてみると良いでしょう。また、その他だとユーザー規模の大きなサービス(YouTube, GitHub など)を実現する方法について考えてみるのも良いでしょう。

3. コミュニケーション能力が高い

メガベンチャーに内定している学生は、コミュニケーション能力が高いです。

ここでいう「コミュニケーション能力が高い」とは、ノリが良いとか、面接官に好かれそうとかそういう次元の話ではありません。

「相手と認識をすり合わせながら話せる」「質問の意図を正確に理解している」「わからないことはきちんと質問できる」「他の人と協働できる」という能力を指しています。

ソフトウェアエンジニアの仕事においては、コミュニケーション能力はとても大事です。大規模なサービスを開発・運用するにあたって、多くのエンジニアや他の職種の人たちと一緒に協働しながら仕事をする必要があります。そのため、これらのコミュニケーション能力が求められます。残念ではありますが、コミュニケーション能力が低くて、組織の規模が大きくなるにつれて居場所がなくなり、組織から退場する人を何人も見てきました。

4. 行動力があって挑戦をしている

メガベンチャーに内定している学生は、行動力があって、何かしらのことに挑戦をしている人が多いです。

たとえば長期インターンをして実務経験を積んでいたり、課題を解決するために個人でアプリ開発をしていたり、ハッカソンや競技プログラミングなどプログラミング関連の大会・コンテストに出ていたりする人が多いです。

挑戦をしていれば失敗することもありますが、失敗経験は面接において非常に重要な役割を果たします。

失敗経験があまりない人は「挑戦をしていない人なのかな」と思われてしまうリスクがあります。そういった人たちよりも、挑戦をして失敗をした結果、それを解決に導けた人だったり、失敗から学びを得て次に活かせる人だったりする方が圧倒的に評価は高いです。

5. リーダーシップを発揮している

メガベンチャーに内定している学生は、リーダーシップを発揮している人が多いです。

リーダーシップとは、単にリーダー的な役割を果たすことではありません。物事に対して、他人事にせず、自ら積極的に関わる姿勢こそ、リーダーシップを発揮している状態と私は考えています。

とくにメガベンチャーに入社して新卒数年経過したメンバーは、このリーダーシップを発揮して活躍している人が多いです。

6. 学習意欲が高い

メガベンチャーに内定している学生は、学習意欲が非常に高いです。

入社後も勉強会を開催したり、カンファレンスなどに積極的に参加している人が多いです。

そのため、面接において学生の学習意欲が高いかどうかを見極めるような質問がされます。たとえば「勉強会やカンファレンスには参加していますか」「最近おもしろいと思った技術について教えてください」といった質問は、技術のキャッチアップを熱心にしているかを見られます。積極的に情報収集をしている姿勢をアピールしましょう。受け身で SNS に流れてくる情報を見ているだけだったり、記事を読んだ後により詳しいところまで調べていなかったりすると、ご自身のアピールにつながらない点に注意してください。

まとめ

この記事では、メガベンチャーに内定する学生エンジニアの特徴を6つお伝えしました。

  1. 長期インターンで実務経験を積んでいる
  2. 技術力が高い
  3. コミュニケーション能力が高い
  4. 行動力があって挑戦をしている
  5. リーダーシップを発揮している
  6. 学習意欲が高い

こういった経験や資質を持っている人は、他の候補者とうまく差別化を図れていて、内定する傾向が高いです。

自分の頑張り次第でこういった経験や資質は後天的に身につけられます。ここに書いてある特徴を参考にしながら、自分にどんな強みを持たせたいかを考えてみると、きっと面接の結果に違いが出てくると思います。

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